何度も
読み返す手紙がある
何かの紙から切り取った、二辺がぎざぎざの単なる紙に、ボールペンで書いてある手紙
マスキングテープで止めただけだった そのマスキングテープも、何度も開きすぎて今ではほとんどくっつかない
私以外の人には何の意味も持たない手紙
受け取ってから半年くらい経つのに いまだに何度も開いてしまう
淋しい時や 強がる時に
私はこの紙が大切なんじゃなくて、この紙に込められた真実が大切なんだ
この紙に込められた気持ちが大切で、宝箱にいつでもしまう
大切にしているのは、ここにあるものよりもっと大きなもの
意味が驚きに変わって、実感に変ってゆく
この紙の向こうにいる人
ここにインクを染ませたひと
デザインもきっと、そういうことなんだろうな
小さな私が思うことが、より多くの人の普遍になりますように
紙よりインクより、多くの意味を持ちますように
祈りながら手を動かす
0 件のコメント:
コメントを投稿